これまでの仕事① サステナブル、スリランカ!

これまでの仕事① サステナブル、スリランカ!

体験学習型ワークショップのオリジナルオーダーについていくつかご質問をいただいたので、仕事の例としてわかりやすいものをアーカイブとして挙げることにしました。

サステナブル、スリランカ!
ご依頼主 スリランカで働く日本人女性
想定期間 2時間~終日
対象   スリランカ中央部の小中学校
希望内容 スリランカのこどもたちに、サステナビリティ(自然との持続可能な付き合い方)の大切さを遊びながら伝えたい!
その他  1回限りではなく、各小中学校でも行えるようなワークショップコンテンツを希望

日本と同じく島国なのだという親近感からおりたったスリランカは、信仰・宗教や人種、コミュニティが何層にもわたって混在していて、決して単一民族国家ではなかった。といっても本当はどの国だってそうだったのだろうし、今だってそうなのだろうけれど。
自然のすぐそばにひとびとの生活があり、特にスリランカの中央部は今なお未開のジャングルのようで心が躍る。
とはいえ、近年開発がどんどん進んでいることもまた事実のようで、特に海外資本による沿岸部のリゾート開発や資源開発、それらを結ぶ流通の要である道路の竣工なども増加しているとのこと。

【ワークショップの紹介】
 対象 6~11才
 場所 小学校の校庭
 用意するもの 石や枝があればOK

準備1
 ・大きい砂の山をつくる。少し固めとく。
 ・枝とか葉っぱをさしてもいいよ。
 ・トップに立派な木の枝をさす。
 ・砂山が崩れないよう、石を並べて囲う。

準備2
 ・スタート位置とゴール位置を決めておく。

やり方
 ①こどもたちを2つのチームに分ける。
  名付けて「フォレストポリスチーム」と「道路開発チーム」。
  先生にそう伝えてもらうと、こどもたちは嬉しそうにキャーキャー笑っていました。
 ②それぞれのチームに目的を伝える。
  「フォレストポリスチーム」の目的は、準備1でつくった彼らの森・山の保護。必要であれば植樹。
  「道路開発チーム」の目的は、石を集めてスタート位置からゴール位置までの道路を完成させること。
 ③ルール(勝敗)を伝える。
  「フォレストポリスチーム」は、ゲーム終了時間まで彼らの森・山を守りきれたら勝ち。それができなかったら負け。
  「道路開発チーム」は、道路を完成できたら勝ち。それができなかったら負け。
 ④反則行為を伝える。(とても大切)
  過度の妨害行為、自分や友だちが危険にあう行為は絶対ダメだよと念を押す。

留意事項
 ある程度ゲームらしくするため、森・山の位置と道路の位置との距離が近くなりすぎないようにする。
同じ理由から、森・山の大きさや道路の長さも適宜調整する。

 

おとなはわかっていることだけれど、実はこのゲームはフォレストポリスチームが不利です(ごめんね)。道路開発チームにとっては、フォレストポリスチームの森・山が大量に石をゲットできる魅力的な場所。フォレストポリスチームも取り返しにいくけれど、塩梅をみてファシリテーター(ここでは先生)が、「道路は固まってしまったので石はとれなくなりました」と宣言します。そうなると、フォレストポリスチームは、森・山を守るための石を探しに行かなければなりません。
イメージとしては、けいどろに近いと思います。

このあと、事前に用意していたサステナビリティについてのプリントを使いながら、ゲームの中の自分たちの行為に重ね合わせて空欄うめをする、というのがそのときプロセスでした。

 

【今だったらこうする!】

終わったあとに、うまくいったことやうまくいかなかったことを反芻しながら「あ!こうすればよかった」と思うことはままあります。
と、正直に申し上げた上で、以下はそれらをふまえた「サステナブル、スリランカ」の進化版です。

ゲームを重ねていくにつれ、こどもたちにもゲームのしくみが見えてくると思います。
ですので、回を追うごとに次のようなステップをいれます。

1、「チーム会議」の時間
  テーマは各チームのこどもたちで決めてもいいし、必要であればファシリテーターが提示します。

2、相手チームのことを知る時間
  「なぜ、あなたたちはそれをしなければいけないの?」と聞くことって大切です。
  その答えはすぐには出させず、次のチーム会議のテーマにすることもいいかもしれません。

3、双方にとって一番いい方法を考える時間
  タイミングを見計らって、ファシリテーターからお題が出ます。
  ゲームの状況や上記(1・2)の進度や深度にもよりますが、双方のチームの目的を達成させるためにはどうすればいいのか、このゲームのルールをこどもたちに決めてもらいます。
  森や山などの生態系の視点が欠けていたら、それを補ってあげる投げかけができると尚いいかもしれません。

 

「1回限りではなく、どこの小中学校でも行えるようなワークショップコンテンツを」いうことでしたので、こちらで担当するのはこれまで読んでいただいたようなシンプルなプロトタイプのみです。
想定する時間や対象人数、学校の規模などはさまざまでしょうから柔軟に対応できるよう、これくらいのバランスが一番ちょうどいいと思っています。
1~10まですべてを決めすぎないからこそ予想外のことも起こりやすいのですが、
ワークショップは「生き物」ですのでそれも醍醐味です。

こちらに関するご質問・ご依頼やオリジナルオーダーについてのお問い合わせは、ホームページ内のCONTACTからお知らせください。

 

また行きたいです。