仕事依頼

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秋だ。わが家の庭にもあらゆる種類の木の実があちらこちらに落ちている。前庭を通って門に出るまでのあいだはローズヒップの赤い実が目につく。お茶にするといいと聞いたが、どうやらとにかく酸っぱいと聞いた。

花や葉を見れば、それが何の植物であるか、この庭のものならだいたいわかるようになってきたけれど、秋冬の風景にはまだ慣れ親しんでいない。新しい実を見かけては、これは何の植物だろうかと首を傾げることがしばしばある。

門から出てすぐ目の前に車道があるのだが、そこに横たわった枝つきの実も何であるかが判別できなかった。小枝の先に、三つ子のような小さな実をつけている。少しだけ紫がかった紅色で、光沢は鈍い。どこかまどろんだような印象を覚える紅色だ。わが家の庭から風に飛ばされてきたのだろうか。それとも鳥か何かが運んで?

散歩の道すがら、木の実の正体がわかることもあるかもしれない。私は小枝を拾い上げ、上着のポケットにしまいこむ。そしてふたりで、もとい、犬と私で散歩に出かけた。

 

「ししゃもの弔い」