今年の花見の名残惜しさに、
葉桜だって別に構わないやという気持ちでいちほと河原をのぼる新緑のコースへ。
(いちほも私もこの散歩道がとても好き)
忙しさからすっかり花盛りを見逃してしまったとだいぶ悔やんでいたけれど、
時期をずらした幾本かの桜だけはまだ可憐に花を咲かせていて私の心は喜んだ。
「さくらハンドブック」をポケットにつっこみ出かけた甲斐があったというもの。
いちほは了見よろしく、しだれ桜のシャワーのあいだで私の言うままに写真撮影に付き合ってくれている。かしゃりと鳴ったらおやつ、かしゃりとならなくてもおやつ(だめだめだめ、待って待って)
半刻ほど歩いて、
ゆったりとのぼった河原沿いの対岸の あおあおとした緑のなかを
今度はたっぷりと時間をかけて下ってきたいちほと私。ずいぶん歩いて大満足。
さて、家に戻ろうか。河原から橋の上へとあがる坂道に足を向ける。
坂道の途中には私が学生の頃からしっかと立っている桜の木があって、こちらはなんとなくなじみ深い。
ああでも、ここの桜もいつの間にかすっかり葉桜だなあ、花弁がちらりとも見当たらないなあと見上げる私の目の端に何やらうごくものがいた。
白地と薄茶のぶちのネコ!からだは小さめ、かわいい。
かわいいがしかし、この近さでいちほが君に気づいたらワンワン吠えてなかなか収まりが悪い予感。
幸いいちほは、せせらぎに鼻を向けてクンクンやっているところ。
猫は猫で、私のそばの大きな犬に気付いたらしく、そそくさと坂の小路を横断中。
薄茶のおしりと先の白いしっぽが藪の猫道からまだのぞいている…早く!早く通り過ぎてくれえええというすんでのところで、いちほの鼻先がぴくりとなって振り向いた。
思わずわたし。
葉桜の さみどり色の 木陰にて ネコなぞいないと 横ステップ2回
らんららんら。春ですね。