風のない朝

風のない朝。

庭先のまだあおい楓の葉がひとひらが、水平の地面にむかって

まっすぐ垂直にぽとりと落ちた。重力エネルギーの矢印が目に見えるような軌道であったが

私の知る落葉はいずこ

もののあはれは芥も感じられなかったことを不思議に思って眺めていた。

 

(どこかで熊よけ砲が鳴っている)