あさがお

こども時代に読んだまま記憶が曖昧だった本を古本屋で偶然見かけた。

安さに嬉々として、早々に書籍を自分の脇にはさみ

百円玉2枚ちょうどを店主に手渡す。

おつりは無いはずだが、去り際に「これを」と声をかけられた。

小さな雑がみにくるまれた、濃褐色の朝顔の種のつぶつぶ。

 

 

あさがお