決めた。
あの日、立派に育ったいくつものカブの葉を両手につかみ
ごんろごんろとなる球体の振動に心をも震わせながら立ち上がったとき。
あるいはあの日、
まるで使い慣れていないスコップや鍬を手にしながら
「足元の土を耕すことが、岩手山頂上の空気を清浄にする」という言葉を聞いたとき。
そして先日。
「それは、いいことです」というまっすぐな言葉が
所在なくふにふにとしていた自分の中の空洞にどっしりと届き、満たされたとき。
これらの衝動は全てここにつながっていたのだ。
私が得てきたあらゆる知識や知恵と、これからの自分の生き方とがまざり合い、
統合され、納得し、新しくなる。
山懐のアレクサンドリアをつくろう。