春だ春だと心が急く。
桜の薄紅、梅の濃き紅、レンギョウの蛍光、たんぽぽの真黄色、クロッカスは濃き紫、すみれは灰紫でイヌフグリは淡青。
あれよという間に盛りは過ぎて、一つたりとて見落とさぬように浮足だって過ごすうち、新年度の逸りにあてられ何だか疲れた。
春の色めき、眩しい彩りに少し胸やけ。
コブシの並木を見上げるくらいが日曜日の今日はちょうどいい。
銀色がかった鈍緑色のつぼみ。
奔放な枝先に群がる咲きかけの淡き白の花びら。
何より空の青さにすっきりと映えるはっきりとした白さがいい。
昨晩ふりつもった季節外れの雪。
その真っ白さもよかった。
何にも染まらぬ、まだ色ですらない色。真っ白。
明日からまた月曜日。