もうひとつの「私たち」へ

もうひとつの「私たち」へ

「私たち」へ

お元気ですか。人間への手紙ではこれが普通の挨拶ですが、

あなたへの書き出しはこれだとなんだかおかしい気もします。

この秋も、畑の実りをどうもありがとうございました。

刈りとったそばは、その実を一粒一粒大事にふるいとり、

陽にあて、乾燥させ、粉にしました。

おかげさまで、また美味しいおそばが食べられます。

また来年もよろしくお願いします。

私はまだあなたからの恵みをいただいてばかりの人間ですが、

いつか祖父母からそこでの生活を手渡され、

人のわが手とあなたの実り、どちらも合わせて「私たちのそば」と呼べる関係になれたら嬉しいです。

あなたを通して、その地の土と水と陽を食べられるような生き方をすることが今の私の大きな夢です。

「私たち」の生活を長く永く続けられますように。

人間の私があなたにもたらせることは、これを努めて守り続けることだけだと思います。

私より。