行為と儀式

行為と儀式

畑から、土にうまる大きなしらかぶを引き抜いた。
土をふるう。かぶの葉の先のしらかぶがごんろごんろとぶつかりあう。
水で土をそそぐ。山の小川からひいた清水。
かぶの表面をなでる。土はさらさらとあっけなく落ちて、山の水になじみ、流れ、そのまま彼方へ。
包丁を手にとる。
長すぎるかぶの葉を切る。溌剌として生きているが。
いまだ土にあり、一植物としてであるなら目をつぶる。が、人の手に渡り、今この瞬間から私の食料になるからには。許してくれ。
ざくっざくっ。
つるんと丸い白い光の珠だけが残る。
さあ、どうやって食べようか。

生活のダイナミズム。

自然という超大な他者にダイレクトに介入する。それすなわち食うという行為。

あるいは私もその行為を通して、自然に飲み込まれているに違いない。